お知らせ

2015年の「東北の高校生の富士登山」を終了しました

 7月22日(水)~24日(金)の3日間で、2015年の「東北の高校生の富士登山」を終了しました。今回は福島県、宮城県ほかの34の学校から高校生101人(男子56名、女子45名)が参加しました。

 22日、朝の出発時は、晴天でよかった、と思ったものの、午後、山麓の水ヶ塚公園に集合した時点で強い風雨になり、開会式は中止。小降りに変わったところで、静岡県の富士宮口五合目から入山し、夕方、富士宮ルート六合目の山小屋(雲海荘、宝永山荘)に到着しました。

 本来なら翌23日未明の出発で頂上を目指すはずでしたが、時折強い風が吹き付け、雨は降り止まず、未明からの山行は中止。午前4時、改めて山の気象専門家に問い合わせたところ、静岡側の富士宮ルートは、今後いっそう風雨が強くなるとのことで、運営スタッフで数回のミーティングを行い、頂上を目指すことは断念せざるを得ないと決定しました。

 せめて富士山の雄大さだけでも体験してもらおうと、23日8時30分に山小屋を出発。風が強くなる手前の六合五勺で折り返すという計画で、一歩一歩、慎重な足取りで頂上へと続く登山道を辿り、五合目に下山しました。

 下山時間が早まったため、急遽、富士吉田市の「富士山レーダードーム館」を見学。35年間に渡り、富士山頂で気象観測の重要な役割を果たした施設の歴史を学びました。

 河口湖畔の宿に入った夕方には雨が上がり、ホテルの食堂からは、裾野の緑も鮮やかさを増した富士山の雄大な姿が現れ、高校生は、みな、その美しさに感激した様子で、やっと仰ぎ見ることができた憧れの山にカメラを向けていました。

 24日(金)は、当初の予定通りのスケジュールを行い、午前中に西湖周辺での溶岩洞窟体験と樹海の自然観察を行ったあと、北口本宮冨士浅間神社をお参りして、正午に解散式を行いました。

 2日目の夜の集会では、田部井総隊長から「どんなにがんばっても、今日のように、思い通りにならないことはたくさんある。めげずに、諦めずに、一歩一歩前に進んでいくことが大切」とアドバイスを受けた高校生たち。今回は、「日本一の頂上」に立つことこそかないませんでしたが、参加してくれた高校生たちそれぞれが、厳しい自然条件を体感する中で何かをつかみとってくれたのではないかと思います。全員が大きなケガや病気もなく、無事に帰途につくことができました。


 以下は、高校生たちが寄せ書きに残してくれたコメントの一部です。

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「“日本人なら一度は!!” と思って挑戦しました! でも残念ながら天気が悪く山頂まで行けませんでした…。今年で3年生。高校生最後なので来年はできませんが、いつかリベンジして山頂からの眺めを観たいです!! 楽しかったです。ありがとうございました。」

「日本一の山、富士山に登れてとても幸せでした。次は頂上まで登りたい!」

「山頂にいきたかった…。でも七合目まで行けたのはいろいろな人々のおかげだと思うので感謝しつつ。また登れるようトレーニングしてリベンジするぞ!!」

「今回は七合目までしか行けなかったけど、たくさんの人達とふれ合ったりし、人として一周り成長できたと思います。来年こそはリベンジ!」

「あいにくの雨で残念ながら頂上まで登ることはできなかったけれど、初めての富士山を体験できたのはいい思い出になりました! いつかまた富士山へ来て、頂上まで登りたいと思います!!」

「次に登るときは、頂上に!! こんどは、晴れますように。」

「天候は悪かったけど日本一の山に登れて本当によかった! 来年リベンジ!!」

「絶対、諦めない、次こそ頂上(てっぺん)へ。」

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 ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

写真=渡辺幸雄

※この富士登山の模様は、朝日新聞、福島民友新聞、福島民報にも掲載されました。

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